立川を飛んだ機体 陸軍航空本部技術部(その2 昭和11年〜)
    
  
      

初版 2014.07.20

立川飛行場(立川を飛んだ機体 陸軍航空技術研究所時代)
 
九七式司令部偵察機(キ一五)
 左写真の1号機(機体番号1501)は昭和11年5月に完成し、立川で基本審査が行われた。(写真提供 夏谷克彦氏)
  九七式重爆撃機(キ二一)
 
 
九七式軽爆撃機(キ三二)
 
  九七式司令部偵察機(キ一五)
 
   
九七式輸送機(キ三四)
 満州航空の定期便に用いるべく中島が開発した中型輸送機で、中島社内呼称はAT(Aerial Transport)で、2番目のAT-2が実機試作された。昭和11年9月に初飛行。  陸軍は、AT-2をキ三四として無線航法練習機に用いる計画であったが、輸送機に転用された。輸送機としては昭和12年6月中旬に1号機が完成し、昭和12年12月に仮制式制定。
  九七式戦闘機(キ二七)
 有名な3機(三菱のキ三三、川崎のキ二八)との三つ巴の競作で勝ち残り、制式制定されたのが中島飛行機の本機である。
 九五式戦闘機が複葉であり、海軍の九試単戦(のちの九六艦戦、アニメ映画「風たちぬ」にも登場)の性能に驚いた陸軍は、三菱のキ一八(九試単戦の陸軍儀装版)を発注したものの、エンジン不調等を理由に採用に踏み切らず、改めて三菱、川崎、中島の3社に設計競作を命じた。3機の左右の旋回半径や旋回時間まで知られている有名な飛行審査は、ここ立川の技研で行われた。
 写真は制式制定書類に添付されているもので、技研の格納庫前で撮影されている。
 なお、本機のエンジンのハ一乙(九七式700馬力)は、九一式戦闘機二型のハ一(九四式450馬力)と同じ「寿」系である。
 
キ二八【非制式】
 九七式戦闘機で前述した審査において、最高速と優れた上昇力を示した機体。
  キ三三【非制式】
  同じく九七式戦闘機で前述した審査において用いられた機体で、旋回性はキ二七と同等であった。
本写真は背景の技研施設から、立川での着陸時事故と分かる。
 
九八直接協力機○
 
  九八式軽爆撃
 
 
九九式襲撃機/軍事偵察機
 。
  九九式双発軽爆撃機
 
 
百式重爆撃機
 
  百式司令部偵察機
 
 
一式戦闘機
 
  一式双発高等練習機
 
 
ニ式複座戦闘機
 刈谷氏の『日本陸軍試作機物語』では、昭和14年3月から技研にて審査と分かる。
 技研前での撮影である。
  二式単座戦闘
 刈谷氏の『日本陸軍試作機物語』では、昭和15年6月から技研にて審査と分かる。
 左写真は福生飛行場での撮影とされ、愛国号献納機の二式単座戦闘機の献納記念葉書の原図でもある。